日本の国益を考える
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リアリズムを理解するための基礎用語集

【日本の政治勢力:左翼】
サヨクは護憲左翼であり、日本を改憲させない護憲勢力であり日本が再軍備する事を徹底的に嫌う。基本的に旧ソ連や北朝鮮を素晴らしい国だと宣伝してきた共産主義、社会主義思想を意識的に、または無意識にもつ。自虐史観で韓国・中国に対して日本を謝罪させ、反米であり、NHKや朝日新聞等が後押され、故に反日だったりします。もともとはソ連に攻めてきてもらって、そのときの日本のトップに立つための後ろ盾になって欲しいという連中なのかと思われても仕方がない主張でもあった。社民党、共産党どころか、民主党、自民党にも多い。

アジア通過危機後にドル依存脱却目指した宮沢喜一のアジア通貨基金(AMF)構想などは、反米勢力国家で連合しようとする「ソフト・バランシング」という手法となる。

【日本の政治勢力;対米追従派・親米保守】
保守派の中に対米従属派がいますが、彼らは米国についていけば大丈夫と考え、自らをリアリストと自認しているが、実はウォルトの分類ではリアリストではありません。バンドワゴニング派(アメリカにタダ乗りしてくる奴ら)と分類されます。

親米のタカ派と自認してきたが、残念ながら国際関係でのパワー・バランスを理解して外交してきたわけではない。すでに欧米のプロパガンダにやられている。

【日本の政治勢力;民族派、情緒系保守】
戦前の日本は全て正しかったとし、欧米中とも歴史論争もしたい「真正保守」と自認する人々だ。真実をもとめるだけにプロパガンダにはやられていないが、ただし歴史観等にとどめての話を持ち出すが、歴史修正主義者となる。

再軍備、自主防衛派であるが、バランス・オブ・パワーを考えた戦略論はない。戦争に負けた現実を直視し戦略の見直しが必要である。勝者が歴史を書き換えるという現実があるので負けない戦略が必要。

【リアリスト】
パワーバランスで世界が動くことを前提に戦略を考える。国連や国際法で平和が維持されるわけではない。勝者が歴史を書くという現実の中では、パワーを持たずして行う歴史修正主義は危険だとする。パワー、プロパガンダを含めた戦略論が必要となる。ゲッベルスは「嘘も100回言えば本当になる」と言ったようにまさにこの現実の社会が動く方向は常に正しい方向だとは限らない。毛沢東に始まる中共のトップはいずれも本気で共産主義を信じていないし、歴史の真実もまったく関係なく、プロパガンダとパワーで世の中決まると考えている意味ではリアリストである。

【ネオコン】
ネオコンサバティブ。親イスラエル政策でもあり、またアメリカによる世界支配、強制力を辞さない、一極万歳主義。

【リベラル】
強制力よりも経済力優先ではあるが、クリントン政権で主導した"グローバリゼーション戦略"は世界中に軍事覇権を確立し、同時にアメリカの金融業者とビジネスマンにとって都合のよい経済秩序を世界諸国に採用させることであった。

【孤立主義】
鎖国ではないが、ほっとけ主義。他国に軍事基地をつくって維持するのは外交コスト、軍事コストともに得でない。国内問題にコストをさくべきである。アメリカを優先せよ

【プロパガンダ】
宣伝戦のこと。日本が弱いとされる上位概念の戦いであり、軍人でなく政府、政治家の指揮が重要となる。実際の装備で戦う戦闘などは目に見えるが、イメージとして脳裏に残す作戦である。 実際に米国の行った戦争はほどんど宣戦布告することなしに先制攻撃をしかけているにもかかわらず、先の大戦で米国は日本を「スニークアタックした卑怯な国家」というイメージを作り上げ、国内世論を対日戦争にまとめあげた。 韓国の竹島、従軍慰安婦に関するプロパガンダや中国の南京大虐殺など、真実は関係なく、ウソであっても力強く、長く、広め続ければそれが事実になるという考え方である。日本はプロパガンダ戦を軽視し過ぎており「残虐で、性奴隷をつくった国」というイメージを受け、膨大な国益を損ないつつある。

【三戦】
中国には「三戦」という戦略がある。

「輿論戦(よろんせん)、世論戦」は宣伝活動で自国を優位に見せる。NYタイムズに「尖閣は中国の領土」とだしておくと日本から反論の記事がない限り「次第に米国人は中国の物なんだ」と思わせる効果を狙っている。

「心理戦」は威嚇することで相手国の国民を萎縮させる。尖閣周辺のに大量の漁船をだすなど。

「法律戦」は自国の法律を盾に第三国に干渉させない。「法律戦」はチベッというイグルも国内問題だと言い張ることで、内政干渉だから関与できない扱いにさせること。また、東シナ海の日本の排他的経済水域に対抗して中国は「大陸棚」論を持ち出している。地理や地学の話でなく、国際法にも「大陸棚」という概念が存在し、「大陸棚は領土の自然的延長」として国際法的に沿岸国の権利があるという視点を持ち込んで論争をしかけている。

【ロビー活動、工作員】
ある国や利権団体の交渉人(ロビイスト)が行う営業活動をロビー活動という。その団体に有利な法律をつくるよう政治家に持ちかけたり、資金面で支援する。

例としてシナの対米ロビー活動をあげておくと、ワシントンにおける中国のロビー活動は、日本に比べて人数も予算も桁違いである。2012年夏からは、200人を超す中国大使館員が総出で「釣魚島は中国の領土である」と宣伝中。キッシンジャーやケリー上院外交委員長に対して取り込むためにそれぞれ500万ドル規模の予算を使う。米国内の政治家については、親中派、親日派、愛国派、無関心派に分類して、より親中派になるように個別に工作していく。

シナの日本に対する工作は、2004年頃、中国共産党宣伝部と胡錦涛傘下の共産主義青年団を中心に国内外の政治工作を目的とした「中国を高く評価する外国人の育成計画」がスタートした。加藤嘉一氏はそのテストケースといっていい存在(文春2012年11月8日)。