・バックナンバートップ

日本の国益を考える
無料メルマガ「アメリカ通信」

・リアリズムの話をしよう





地政学を英国で学んだ
しばらくお待ち下さい。
2012年06月24日 ■ 情報戦の要諦 ■

「アメ通」読者の皆さま、おはようございます。
管理人です。関東地方は、スッキリしないお天気ですね。

今回は、皆さまにぜひご紹介したい記事、
といいますか、メルマガありましたので、
久々に、週末管理人号としてお送りさせて頂いております。

さっそく、そのメルマガをご紹介したいのですが、
その前に少しだけ、管理人にお付き合い下さい。

「アメ通」誌上では、毎週、おくやまさんに
硬派で鋭い内容のテキストを執筆して頂いておりますが、
これからご紹介するメルマガを読んでいて、
管理人は改めて「アメ通」誌の「コンセプト」
について考えてみました。

それは、
「リアリズム」「地政学」「プロパガンダ」
の概念を身に付けて、冷酷で"身も蓋もない"現実世界を生き抜く。
(まずは、個人それぞれ、一人ひとりが。
  ひいては、それが日本のサバイバルに繋がる。)
ということである、と。

読者の皆さまは、すでに「リアリスト」なので、
もはや、管理人は何も言うことはないのですが、
現実世界で、この3つの概念をしっかりと理解して、
ツールとして使いこなしている「リアリスト」な日本人は、
まだまだ数少ないのではないでしょうか...。(管理人自身もそうですが...)

ですので、読者の皆さまには、
ご自分の周囲の、意識ある方にこの3つのコンセプトを
「武器」として伝えて/教えて頂きたいのです。

※※管理人の野望は「一億総リアリスト」な社会の実現です。(笑)
※※選挙でこんなマニフェストを唱える候補者が居たら、即、投票します。

そのためにも、今回ご紹介する以下の内容は、
とても大切なポイントを指摘していると、管理人は想いました。

ぜひ、じっくりとお読み頂き、
読者の皆さまにも「実践」して頂ければ、と思います。

(転載はじめ)

== RPE Journal===================================================
    ロシア政治経済ジャーナル No.849
                     2012/6/23
================================================================
★新規購読者の皆様へ!
はじめまして!RPE発行者北野です。RPEのモットーは、
1、わけのわからない世界情勢を世界一わかりやすく解説する。
2、でも、きれいごとは一切言わない。です。
世界の裏側で起こっていることを、あなただけにこっそりお教えします。
これは、国連・世銀・外務省・政治家・ファンド・社長さん軍団・大企業幹部・
起業家等々が内緒で読んでいる、秘伝のメルマガです。
友人知人には、このメルマガのこと絶対秘密にしておいてください。
3、RPEの広告は、北野が実際に購入した製品とは限りません。必ず★H
Pを熟読され、★自己責任で決定を下してください。
================================================================

★情報戦の要諦


全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。

(●中国の現実的侵略から日本を守りたい?
詳しくは【おたよりコーナー】で! )

最近たくさんの読者さんから、こんな感じのメールをいただきます。

「世界と日本の真実を知るにつけ、このまま黙っているのががま
んできなくなってきました。

日本を守るために、自分もブログかメルマガを立ち上げようと思
います。

情報発信する際のポイントや注意点を教えていただけないでしょ
うか?」

すばらしい!

私としても、志を同じくするRPEのスーパーエリート読者さんが、
日本のために情報を発信してくださるのはありがたい。


私が何かお教えできる資格があるかどうかはわかりませんが、
たくさんの方から同じような質問をされるので、お答えしておき
ましょう。


▼ターゲットは???


あなたがメルマガ・ブログで情報発信する際、ターゲットを明
確にしておく必要があります。

あなたが、「日本の国益を守るための情報を発信したい」とい
うことであれば、第1のターゲットは、


「日本の政治経済に強く関心のある人」


となるでしょう。

ところが、もしあなたが「日本の世論に大きな影響を与えたい」とい
うことであれば、「政治経済に強く関心のある人」だけではいけない
ことがわかります。


はっきりわかりませんが、大体日本の構造は以下のような感じ
だと思われます。


・日本の自立、国益について深く考えている人 5%

・反日的日本人 5%

・その他 90%


あくまでも私の感覚です。

はっきりはわかりませんし、調査のしようもありません。


このその他90%ってどんな人たちなのでしょうか?

いろいろな問題について「定見」や「判断基準」がない人たちです。

たとえば、


・TPPはいいのか?悪いのか?

・増税は必要なのか?必要じゃないのか?

・原発再稼動は必要なのか?必要じゃないのか?

・憲法は改正するべきなのか?改正しないべきなのか?

・沖縄の米軍基地はどうするべきなのか?


等々。

定まった意見がない。

それでテレビを見て、評論家が「TPPで農家が全滅します」といえば、
「ああ、農家の人はかわいそうだな~」と反TPPにゆれる。

ところが、別の評論家が、「TPPに入らなければ日本は『世界の孤
児』になりますよ!」といえば、「あ~、世界の孤児はたまらん」とTPP
賛成派にまわる。


そう、世の中の(おそらく)90%くらいの人は、こんな感じなのです。


(もちろん、もっと厳密にみていけば、90%の中もいろいろ分類できる
に違いありません。

「全然政治に関心がない」という人から、「結構関心がある」という人
までいろいろいることでしょう。

比較的「親米」の人もいれば、「親中」の人もいる。

韓流にはまっている人もいれば、嫌韓流にはまっている人もいるで
しょう。)

RPEのスーパーエリート読者さんたちは「例外」です。


しかし、私たちは民主主義国家に住んでいる。

いい悪いは別として、この90%の人がどう考えるかで、国の未来はき
まってしまう。

だから私たちは、「90%の人をターゲットにしていくのだ」と考える必要
がある。


(「90%の人」って、全然ターゲットとして絞り込まれてないじゃん!と
思うでしょう?

確かにそのとおり。

あなたは90%の人が納得する情報を出します。

しかし、現実的に情報が脳まで到達するのは、90%のうち「目覚めつ
つある数%」ということになるでしょう。)

そして、この90%の人たちって誰なんでしょう?

今日あなたがあったほとんどの人たちです。

善良で、まじめに朝から晩まで仕事をし、家族を愛している。

しかし、忙しい故に、それほど政治に関心がない。


あなたが「国益のため情報発信したい」ということであれば、第1番
目のターゲットは、「政治経済に関心がある人たち」。

第2のターゲットは、残り90%の人たち。

そして、残り90%の1%でも2%でも、「日本の自立を目指す人」にか
えてしまうこと。

▼「正義の味方」になる


あなたが情報を発信する際の目標ははっきりしているはずです。

たとえばあなたはTPPに反対している。

そのとき、目標は「TPP阻止」であるはずです。


たとえばあなたはTPPに賛成している。

そのとき、目標は「日本のTPP参加」であるはずです。


情報戦では勝つことも負けることもありますが、勝っても負けても
必要なこと、

それは、あなたが「正義の味方である」こと。

もちろん、あなた自身は「俺は正しいことを主張しているのだから
『正義の味方』さ!」と思うでしょう。

しかし、悲しいことに、「正しいこと」というのは「相対的」なのです。

たとえば、


・TPPは参加するのがいいの悪いの?

・増税はいいの悪いの?

・原発再稼動はいいの悪いの?


この三つの例を見ても、全然異なる「正義」が存在していること
がわかります。

たとえば原発問題。

この問題の「正義」をめぐって、日本の「保守」は分裂しています。

ちょっと調べてみれば、どの有名人が「推進派」でどの有名人が
「脱原発」なのかわかるでしょう。

だから「正義」にもいろいろあるのです。

あなたは、まず第1に純粋な気持ちで「日本の自立」「日本の国
益」を考える必要があります。

さらに、特定の勢力(アメリカ、中国、ロシア、韓国、北朝鮮、○
○省、○○電力など)に利用されていないか、じっくり考える必
要があります。

自分自身で良心にやましいところがなく、さらに人から見ても
正義の味方でいる必要がある。


▼過激な言葉を避けること


「正義の味方」に関連した話。

「知らぬが仏」といいます。

何も知らなければ心穏やかでいられますが、真実を知ったが故に怒
りが止まらなくなることもあります。

それで、ネットの掲示板などを見ると、実名では絶対書けないような、
過激な発言がならんでいます。


しかし、私たちが本当に「日本の自立」を目指すなら、普通の人たち
が思わず引いてしまうような過激な発言は自重する必要があります。

たとえば、韓国は世界中で、「『日本海』という呼称を使うのをやめて、
『東海』という呼称を使うべし!」という運動を展開している。

その根拠として、「昔は全世界で『東海』という呼称が使われていた
が、日本の軍国主義政権のせいで『日本海』になってしまった。だ
から元に戻さなければならない」

等々、ウソをついている。


こういった事実をひろくひろく日本全国に拡散していくことは必要で
す。

しかし、その際、「韓国民族全体」を蔑視するような発言は避ける必
要があります。

なぜでしょうか?


「日本の自立」のために私たちが啓蒙していきたいのは、ごくごく
普通の人たちです。

ごくごく普通の人たちは、「○○人は全部バカ」とか、「○○人は
全部ウソツキ」といった発言に耐えられない。


あなたが、たとえペンネームで情報を発信していたとしても、特
定の民族を全否定する発言を連発した時点で


「過激な民族主義者」


とレッテルを貼られてしまいます。

あなたはひょっとしたら、日本を愛するあまりついつい過激な発
言をしたのかもしれない。

しかし、レッテルを貼られた時点で、影響力は限定的になってし
まいます。

(もちろん、○○民族を丸ごと否定するのは「よくない」という理
由もありますが、ここでは「情報戦」の話ですので、あえて強調し
ません。)


▼説得力のある証拠を見せる


いつの時代もメジャーになれない、まともに扱ってもらえないのが、


「陰謀論者」
「トンデモ系」


とよばれる人たち。

ところで、「陰謀論者」と「トンデモ系」ってなぜそうよばれるのでし
ょうか?

私は、彼らの本や情報には、「証拠」がほとんどないからだと思い
ます。

どこからどこまでが「真実」で、どこからどこまでが著者の「ファン
タジー」なのか「主観的意見」なのか読み手にわからない。


一例をあげましょう。

あなたは、自身のメルマガ、ブログでこんな風に書いた。

「アメリカは、『石油目当て』でイラクを攻撃し、最低10万人の民
間人を殺した!」

これだけだと、「トンデモ系」ですね。

私たちが啓蒙したい「一般人」は、「石油目当て」でアメリカが戦
争したとは思っていない。

「フセインが大量破壊兵器を保有していたから戦争をした」と信
じているのです。


しかし、この「トンデモ系」の人が、あるとき「俺はトンデモ系の
ままでいるのは嫌だ!」と決心した。

それで、こういう風に書き直しました。

<アメリカは、『石油目当て』でイラクを攻撃し、最低10万人の
民間人を殺した。

「石油目当てで戦争した」なんて皆さんは信じられないかもしれ
ません。

でも、これ私がいってるんじゃないんです。

こちらをごらんください。

<「イラク開戦の動機は石油」=前FRB議長、回顧録で暴露

【ワシントン17日時事】

18年間にわたって世界経済のかじ取りを担ったグリーンスパン前
米連邦準備制度理事会(FRB)議長(81)が17日刊行の回顧録で、
二〇〇三年春の米軍によるイラク開戦の動機は石油利権だった
と暴露し、ブッシュ政権を慌てさせている。>

(〇七年九月一七日時事通信)

どうですか、みなさん。

ご存知でしたか?

FRBの神様が、「イラク戦争は石油が目的」と断言しているので
す。

<米メディアによると、前議長は「イラク戦争はおおむね、石油
をめぐるものだった。

だが悲しいかな、この誰もが知っている事実を認めることは政
治的に不都合なのだ」と断言している。

ブッシュ政権は、当時のフセイン政権による大量破壊兵器計
画阻止を大義名分に開戦に踏み切ったが、同兵器は存在し
なかったことが後に判明。

「石油資源確保が真の目的だった」とする見方は根強く語られ
てきた。>(同上)

グリーンスパンさんにいわせると、イラク戦争の動機が「石油」
だったことは、誰もが知っている事実なのだそうです。>


どうですか?

これでこの人は、「トンデモ系」でも「陰謀論者」でもなくなりま
した。

ちなみに、最近は「マスゴミ」「マスゴミ」といい、新聞が軽視され
る傾向にあります。


とはいえ、いまだに新聞の「信用度」は絶大です。


「アメリカのイラク戦争の動機は『石油』ですよ、これグリーンス
パンもいってます」と書くのと、


実際の新聞記事を見せながら書くのでは、100倍くらい効果が
違います。

というわけで、情報戦に勝ちたければ、できるかぎり多くの信
用できる「証拠」を提示しましょう。

いつもいつも証拠を提示していれば、あなたの信用度はまし
それに比例して影響力も強力になっていくことでしょう。

▼繰り返す


私自身もそうですが、普通の人は普段「煩悩まみれ」の生活を送っ
ています。

頭の中を占めていることといえば、


「どうすればもっと金儲けできるかな?」

「嫁の誕生日、何をプレゼントしたらいいだろう?」

「はやく仕事終わらないかな」

「なんかうまいもの食べたいな」


等々。

いや、読者の皆さんは違うかもしれません。

それでも、「普通の人はそうだ」といわれれば、皆さん納得して
くださるでしょう。

一般人は、一日中日本の未来のこと考えているわけではない
のです。


あなたが驚愕の事実をブログやメルマガで発信し、読者のA
さんはびっくりし、「なんとかしなきゃな」と考えた

少し目覚めかけたのですね。

Aさんは、生まれてはじめて真剣に「日本国の未来」を考えは
じめた。

そこに同僚のBさんが来て、「Aさん、昼飯いきません?何か
食べたいものありますか?」と質問した。

Aさんの頭の中から「国事」は吹っ飛んでしまい、「え~~~、
俺なに食べたいんだ?」と「私事」が頭を占領してしまう。


こういう現実をどうすればいいのでしょうか?

答えは「繰り返すこと」です。

ヒトラーはいいました。


<「宣伝は、鈍感な人々に間断なく興味ある変化を供給してやる
ことではなく、確信させるため、

しかも大衆に確信させるためのものである。

しかしこれは、大衆の鈍重さのために、一つのことについて知
識をもとうという気になるまでに、

いつも一定の時間を要する。

最も簡単な概念を何千回もくりかえすことだけが、けっきょく覚
えさせることができるのである」>

(アドルフ・ヒトラー「わが闘争」)

なんとなくわかりますね。

オバマさんは「チェンジ!」だけいってアメリカの大統領になり
ました。

鳩山さんは、「政権交代」だけいって政権交代を成し遂げまし
た。

小泉さんは当初「改革なくして成長なし!」。

その後は、「郵政民営化に賛成か反対か?」だけいって長期
政権を維持しました。


あなたが一般大衆に何かを信じさせたいと思ったら、私たち
は「忘れっぽい」という事実を覚えておく必要があります。

「忘れっぽい」ので、「何百回」でも「何千回」でも同じことをく
りかえす必要がある。


(ただ、毎回同じことだけ書いていると、「この人のメルマガ・
ブログはいつも同じでつまらない」という話になります。

この点もご注意ください。)


▼動画を使おう


技術は日々進歩しています。

つい最近まで、メディアといえば、テレビ、新聞、雑誌くらいでし
た。

現在でもそうですが、やはり圧倒的に強いのは「テレビ」です。

しかし、「真実を知りたい」と願う人は、インターネットを調べる
ようになりました。

特に福島原発事故の後、「テレビの情報を見て安心」という人
は少なかったと思います。

とても多くの人が、ネットで「実際どうなってるんだろう?」と検
索されたことでしょう。


技術の進歩で、誰でもブログ、メルマガをできるようになった。

原発について、有名な研究者がブログで貴重な情報を発信し
てくれていました。


そう、技術は日々進歩しています。

私たちもそれを使わない手はありません。

今もっとも使えるツールは、やはり動画ですね。


「『メタンハイドレート』とか『藻油』があるので日本はエネルギ
ー自給率100%を目指せる!」

ことについてメルマガで書くのは大変な労力です。


しかし、青山先生の動画アドレスをペタっと貼り付ければ、そ
れで終わり。

拡散する人も、「○○ちゃんこんな面白い映像見つけました。
なんか日本は自給率100%いけるみたいね」と動画アドレスを
送るだけですむ。

しかも、テレビは新聞よりインパクトが強いように、やはりメル
マガより動画の方がインパクトが強い。

今まで、私たちはテレビを通して洗脳されてきました。

しかし、これからは、自分自身がテレビになって、正しい情報
を拡散していく時代なのです。


▼財政の自立


「真実を知りたければ『金の流れ』を追え!」

です。

もしある人が○○電力から金をもらい、「原発はこわくありま
せん!」といえば、

「ああこの人は○○電力から金もらってるから、原発を擁護
しているのだ」ということになるでしょう。

ちなみに、メルマガをやっていると、時々クレームがきます。

一番多いのは、「北野さん広告うざったいです。広告やめてくださ
い」というもの。

こういう人たちは、テレビ、雑誌、新聞などのメディアは、すべて広
告と購読料(あるいは受信料)で成り立っていることを知らないの
でしょうか?

RPEは無料なのですから、「広告」がなければ、どうやって運営し
ていくのでしょう?

ユーチューブも最近は広告だらけですが、こういう人たちはユー
チューブに「広告うざったいです。広告はやめて映像だけ無料でみ
せやがれこの野郎!」とクレームしているのでしょうか?

テレビで映画を見ていると何度も何度もCMが入ります。

こういう人たちはテレビ局に電話して、「おい!映画の最中にCM
入れるなバカ野郎!」とクレームしているのでしょうか?


世の中には、本当に「クレームつけるだけが喜び」の人たちがいま
す。

もし、RPEに広告がなければなかったで、

「北野さんはどこから運営費を捻出しているのですか?KGBから
金もらってるのですか?」

などと、またまた中傷されるものです。


なにはともあれ、RPEは数限りない広告主さんからのお金で運
営されている。

それで、RPEは「独立」を保っていられるのです。


もしあなたが純粋に、誰にも支配されず「日本の国益」のために
情報発信したいのなら、「財政の独立」は絶対です。

サラリーマンやりながらブログでもいいのですね。

その場合は「ペンネームで」ということになるでしょうが、それで
も内容がすばらしければ文句はいわれないでしょう。


▼ウソはつかない


「情報戦」というと、真っ先に「ウソ」が浮かんできます。

「ウソをホントにするのが情報戦だ!」と思いがち。


確かに歴史を見ると、「ウソをホント」とし、成功した例がたくさ
んあります。

日本人に一番わかりやすい例は、ルーズベルトの大うそでし
ょう。

この方は、「ABCD包囲網」や「ハルノート」などで、「日本が
先制攻撃するよう」誘導しておきながら、

「いや~、奇襲されてびっくりしたよ!日本ってなんてずるが
しこい国だ!」

などといっている。

そして、日本を利用して第2次大戦に参戦していった。

この話を聞いて、「北野さんトンデモ!?」いう読者さんがい
まだにいるかもしれない。

それほど、この大うそは、パーフェクトだった。

念のために、このウソを暴露する証拠を提示しておきましょ
う。

二〇一一年一二月七日の産経新聞。


<真珠湾攻撃70年 「ルーズベルトは狂気の男」フーバー元大統
領が批判

【ワシントン=佐々木類】ハーバート・フーバー第31代米大統領
(1874~1964年)が、日本軍が1941年12月8日、米ハワイの
真珠湾を攻撃した際の大統領だったフランクリン・ルーズベルト(第
32代、1882~1945年)について、

「対ドイツ参戦の口実として、日本を対米戦争に追い込む陰謀を図
った『狂気の男』」と批判していたことが分かった。>

(産経新聞12月7日)

え? あのルーズベルトが狂気の男?

いったいどういうことなのでしょうか?

<米歴史家のジョージ・ナッシュ氏が、これまで非公開だったフー
バーのメモなどを基に著した「FREEDOM BETRAYED(裏切
られた自由)」で明らかにした。

真珠湾攻撃に関しては、ルーズベルトが対独戦に参戦する口実
を作るため、


攻撃を事前に察知しながら放置。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ドイツと同盟国だった日本を対米戦に引きずり込もうとした-など
とする"陰謀説"が日米の研究者の間で浮かんでは消えてきたが、
米大統領経験者が"陰謀説"に言及していたことが判明したのは
初めて。>(同上)

これまでも「ルーズベルトは、真珠湾攻撃を事前に知っていた」
(つまり、奇襲ではない)、

「日本を対米戦に引きずり込もうとした」(つまり、好戦的な日本が、
平和的なアメリカを攻めたわけではない)という陰謀論はあったと。

しかし、アメリカの大統領が、このことを断言しているとすれば、重
みが全然違ってきますね。

「おまえ陰謀論者だろう?!」といわれたら、「いや、フーバー大
統領がいってるんだよ」と反論すればいい。

ここまで読んで「やっぱ情報戦ではウソをうまく活用して・・・」と
思うでしょう?

しかし、インターネットの登場で、アメリカといえどもウソをホント
にするのは非常に困難になっています。

一番いい例は、「イラク戦争」ですね。

口実は、「フセインはアルカイダを支援している」「大量破壊兵
器を保有している」でした。

ところが、この二つが大うそであること、少し世界情勢に関心の
ある人なら皆知っています。


「・・・・・・・北野さん、またトンデモ?」


ひょっとしたら、そんな人もいるかもしれません。

では、こちらを。


<米上院報告書、イラク開戦前の機密情報を全面否定

【ワシントン=貞広貴志】米上院情報特別委員会は8日、イラク戦争
の開戦前に米政府が持っていたフセイン政権の大量破壊兵器計画
や、国際テロ組織アル・カーイダとの関係についての情報を検証した
報告書を発表した。>(読売新聞 06年 9月9日)

<報告書は『フセイン政権が(アル・カーイダ指導者)ウサマ・ビンラ
ーディンと関係を築こうとした証拠はない』と断定、大量破壊兵器計
画についても、少なくとも1996年以降、存在しなかったと結論付け
た>(同上)

どうですか、これ。↑

これを見てもなお、「アメリカはウソをついて戦争をはじめたことはわ
かりますが、結局勝ったのだからそれでいいのでは???」

なんて質問がでるかもしれません。

しかし、現実はそうではありませんでした。

イラク戦争のせいでアメリカは「正義の味方」でなくなった。

多くの国にとって、まさに「悪の帝国」になった。

それで、ドイツ、フランス、ロシア、中国を中心とする「多極主義陣営」
が構築されアメリカと対峙。

結局、アメリカ一極世界は崩壊させられることになったのです。

日本は「米英情報ピラミッド」の中にいるので知らないかもしれませ
んが、「ブッシュ」は「世界の脅威」と認識されていました。

<ブッシュ大統領は世界の脅威2位 英紙の世論調査

【ロンドン=本間圭一】ブッシュ米大統領が、北朝鮮の金正日総書記
やイランのアフマディネジャド大統領よりも、世界平和の脅威だ──。

3日付の英紙ガーディアンは、世界の指導者で誰が平和への脅威に
なっているかに関して聞いた世論調査でこうした結果が出たと1面ト
ップで報じた。

調査は、英国、カナダ、イスラエル、メキシコの4か国でそれぞれ約
1000人を対象に世論調査機関が実施した。

英国民を対象とした調査によると、最大の脅威とされたのは国際テ
ロ組織アル・カーイダ指導者、ウサマ・ビンラーディンで87%。

これに続いてブッシュ大統領が75%で2位につけ、金総書記69%、
アフマディネジャド大統領62%を上回った。

ビンラーディンは他の3国でもトップとなった>

(読売新聞06年11月4日)


調査された国がすべて「親米国家」であることに注目。

私は何がいいたかったのか?

「情報戦」において「ウソ」が通用する時代は終わりました。

アメリカでさえウソを隠しきれないのなら、私たち個人がウソをホント
と信じさせることは不可能に違いありません。

だから、私たちは、常に真実を語る必要がある。

圧倒的な証拠をもって、説得力のある真実を語るのです。


▼自分の軸をもとう


政治家でもそうですが、政局によって意見がコロコロ変わる人は信
用されません。

ブロガーでもメルマガ発行者でもそうです。

公表するかしないかは別として、あなたは自分の軸をもつ必要が
あります。

「軸」とは、判断基準のことです。


私は皆さんに自分の軸を公開しています。

そう、私が目指しているのは、「日本の自立」。

だから、読者さんから「○○はどうですか?」ときかれたら、「これ
は『日本の自立』にプラスだろうかマイナスだろうか?」と自問す
る。

すると、答えはポンと出てきます。

ですから、これからブログ、メルマガをはじめる皆さんも、自分の
軸をもってみてください。


なんだか「キレイごとが多いな」と思われたかもしれません。

しかし、ネット時代は、「常に真実を語ること」がもっとも安全な道
なのです。

(もちろん、「語ったら危険な真実」もあるので、どの真実を語り、
どの真実を語らないのかも考慮する必要はありますが・・・)

というわけで、今回は「情報戦」についてでした。


ところで、世界で起こっている情報戦。

「シリア問題」「イラン問題」。

情報戦の主体は、シリア政権転覆を目指す欧米と、シリア現
政権支持の中国、ロシアです。

そして、反米陣営を率いるのがKGB出身のプーチン。

彼はいったいどうやってアメリカを没落させようとしているので
しょうか?

詳しく知りたい方は、いますぐこちらをご一読ください。

全部わかります。↓

【アマゾン(社会・政治部門)1位!】

●「プーチン最後の聖戦」 (集英社インターナショナル)

(詳細は→ http://tinyurl.com/8y5mya3 )

================================================================
○メールマガジン「ロシア政治経済ジャーナル」
発行者 北野 幸伯
Copyright (C) RPE Journal All Rights Reserved. 358
アドレス変更・解除は http://www.mag2.com/m/0000012950.html
=====================================RPE Journal=================

(転載おわり)

追記:
おくやまさん訳のロバート・カプラン著
『インド洋圏は世界を動かす
  :モンスーンが結ぶ躍進国家群はどこへ向かうのか』
( http://goo.gl/Bxm0p )
ですが、出荷が少々遅れているようです。
書店の店頭に並ぶまでしばしお待ち下さい。
なお、Amazonでは予約可能です。

(「アメ通」管理人)

つづきはこちら アメリカ通信バックナンバーへもどる


「戦略の階層」を解説するCD

戦略を語れない人生は奴隷だ

技術を制するのは高度な技術ではない。より上流階層からルール決めには対抗できない。
今こそ日本人は「戦略の階層」を学び、その全体像を理解しなければならない。

詳しくはこちらをどうぞ


このサイトはリアリズムについて学ぶ人を増やすためのサイトです。

さて、早速ですが、・ネオコンをはじめとする勢力が狙ってきた米国の世界一極覇権支配は、長くは続かない。・中国が膨張し、アジアの覇権をねらい、世界は多極構造になる。 90年代から上記のように予想し、米国内でも論争してきたのがリアリスト学派です。

リアリスト学派は、国家のパワー(軍事力、政治力、人口規模、経済力等)がもっとも大事な要素と考え、

正義やイデオロギー、理念は関係ない。国際関係はパワーで決まり、パワーを予測し戦略を立てよう

と考える学派で、19世紀の英国の行ったバランス・オブ・パワーを活用した大戦略を信条とします。

ところが「リアリスト」を自認する日本の親米保守派は、
「経済中心主義」で「安保無料(だだ)乗り」をし続けていますが、
実は、彼らは、以下の2点で決定的、かつ、致命的な誤りを犯していたのです。
そして、そうした日本の政策は、冷酷な米国のリアリストから、
単なる「バンドワゴニング」に過ぎない、と足元を見透かされているのです。

その2点とは、

(1)日本はアングロサクソン(米英)についていれば大丈夫。

(2)米国は「民主制度」と「法治」、「人権」を重んずる日本を信頼し、
   一党独裁の共産主義中国を嫌っている。

ということです。

まず、(1)については、
日英同盟時も上手くいった。だから、これからも米国についてゆけば大丈夫!
万事問題ないというものです。

しかし、我が日本が戦後60年間、幸いにして戦争に巻き込まれなかったのは、
ほとんど偶然の産物であったということは、強く認識しておく必要があります。

米国は国益に係わることならば、いとも簡単に「友達」を切り捨て、裏切る国である。
国論が変われば友好国をあっさり切り捨ててきたことは、これまでの歴史の事実が証明しています。

・日中戦争では、蒋介石を応援しつつも、途中から毛沢東支援にまわった。

・ソ連打倒のためには台湾(中華民国)を切り捨て、中華人民共和国と国交を結んだ。

・ベトナム戦争では出口がみえなくなり、結局南ベトナム支援からあっさり撤退した。

・米国が支援していた南ベトナムは崩壊し、大量の難民があふれ出た。

・イラン・イラク戦争の時、イランが戦争に勝って影響力が拡大することを恐れた米国は、
 サダムフセインに(イラク)に軍事的な支援をした。
 しかし、支援した米国は干渉してこないと思ったフセインは、その後クウェートに侵攻し、
 湾岸戦争、イラク侵攻と2度の戦争で米国に打ちのめされ、最後は米軍に捕まり処刑された。

如何でしょうか?

これでもまだあなたは、アメリカはずっと「友達」でいてくれる!

と思えますか?

次に、(2)についてですが、
欧米メディアなどの報道によれば、米国内における中国の工作員の数は激増しています。
更には、人民解放軍には「政治工作条例」なるものまであります。
彼らは世論戦、心理戦、法律戦からなる「三戦」の任務を与えられ、
まさに今、中国は国策として、米国内で「世論戦」を仕掛けている、というのが冷酷な事実です。

正義や真実でなく、ウソでも現実をつくれると考える中国の
カネも人員もかけたまさに「人海戦術」的な、この国家戦略が功を奏し、
すでに米国世論では「尖閣は日本が強奪した島だ」ということに傾き始めている・・・
この危険な状況を皆さんはご存知でしょうか?

-*- -*-

例えば、韓国との従軍慰安婦問題をみるまでもなく、
日本国内で、いわゆる「保守派」といわれる人達が、
どれだけ「真実」を主張しても、
同じ日本人であるはずの国内左翼勢力がこの外患に呼応するという、
典型的なパターンに陥っている事例は、枚挙に暇がありません。

白州次郎は「日本をプリンシプルのない国」と言いました。
しかし、残念ながら、この分析は現在の日本にも今だに当てはまっているのです。

これらの冷酷な事実を踏まえ、
本サイトで皆さんとともに真剣に考えていきたいのは、以下の2点です。

・日本はいかにして「パワー」を獲得すればいいのか?

・どんな国家像を描き、グランド・ストラテジーを立てればよいのか?

この二つの質問を念頭に据えて、米国のリアリスト思考を学び、
日本におけるリアリスト思考を広げ、リアリスト学派をつくっていく。

これが、このサイト、www.realist.jpの目的です。
あなたも是非議論に加わって下さい。



リアリスト思考を最初に日本にもたらした、
シカゴ学派、元フーバー研究所上席研究員、故・片岡鉄哉先生に捧ぐ

日本がこのままの状態でいけば、
少なくとも十年以内に、二流、三流の地位まで確実に堕ちていくことになる。
現在の日本の状況を冷静に見れば、
どう考えてもそういう結論しか出てこないのだ。
しかし、日本はそのまま堕ちっぱなしというわけではない。

何年後になるかわからないが、日本はしぶとく復活するはずである。
国家というのはいつまでも堕ちっぱなしということはなく、
反省して自覚した国民が生まれ、それが国を復興することになるからである。

そのときに、決定的に必要となつてくるのが「理想」である。

地政学の祖であるマッキンダーは、
「人類を導くことができるのは、ただ理想の持つ魅力だけだ」
と言っている。

しかし彼は、同時に現実を冷静に見る目を
忘れてはならないことを鋭く警告している。
それが地理と歴史を冷静に分析した、
地政学という学問が与えてくれる視点なのである。
彼が一九一九年に発表した『デモクラシーの理想と現実』
という本の題名は、このような理想と現実のバランスの大切さを訴えている。

世界はこれから「カオス化」していく。
これはつまり、世界はこれからますます複雑化した
先の見えない場になるということである。

そして日本は、「カオス化」された状況の中で
自立を目指さなければならないし、
むしろ自立せざるを得ない状況に追い込まれることになるかもしれない。
そして、その中で世界に伍していくためには、
日本人は何よりもまず、リアリズムの思考法を身につけなければならない。

日本人は自分で責任を持って戦略を考えるという思考を捨ててしまい、
安易に平和的な解決だけを求めるという体質が染みついてしまった。
たとえば、外交における戦略も「善か悪か」で判断するため、
善を探そうとするあまり、次の一手がどうしても遅くなる。

しかも、日本が「善かれ」と思って世界に主張したことは、
まずもって善として見られていない。
他国はリアリズムの視点で「日本が何を狙っているのか」
と冷酷に見ているのだ。
だからこそ、わが国も外交戦略を「善悪」ではなく、
「強弱」で見るように訓練しなければならない。
「強弱」とは、現在わが国にとって、
この政策は他国と比べて立場を強めてくれるのか
弱めるものかという冷静な判断である。

弱いのであれば、より強い政策を打ち出さなければならないし、
強いものであれば、政策をより国益に近づけなければならない。
こうしたリアリズムの思考を身につけることは、
むしろ「国際的なマナー」なのである。